M&Aマッチングサイトとは?仲介会社との違いやメリット・デメリット、使い分け方を解説

M&Aマッチングサイトとは?仲介会社との違いやメリット・デメリット、使い分け方を解説

会社の売却を考え始めて情報を集めていると、「M&Aマッチングサイト」という言葉を目にすることがあります。

M&Aマッチングサイトは、インターネット上に会社の情報を載せて、買手候補を探すことができる仕組みです。手数料が比較的安く、自分のペースで買手を探せることから、小規模な会社や個人事業の売却を中心に利用が広がっています。

一方で、仲介会社に依頼する場合と比べて、売手が自分でしなければならないことも多くなります。自社に合った方法を選ぶためには、それぞれの特徴を知っておくことが大切です。

ここでは、M&Aマッチングサイトの仕組みと仲介会社との違い、メリット・デメリット、向いている会社、利用するときの注意点について解説します。

M&Aマッチングサイトとは?

マッチングサイトの案件情報を確認する様子
 

M&Aマッチングサイトとは、どのようなサービスなのですか?

 
 

売りたい会社の情報をインターネット上に掲載し、興味を持った買手候補と直接やり取りできるサービスです。「M&Aプラットフォーム」と呼ばれることもあります。

 
 

インターネット上で、売手と買手が出会える場なんですね!

 

M&Aマッチングサイトでは、売手が会社名を伏せた状態で、業種や地域、売上の規模、希望する売却価格などの情報を掲載します。その情報を見た買手候補が連絡をとり、条件が合えば、交渉や契約に進むという流れです。

主な利用の流れ

  1. 売手がマッチングサイトに登録し、会社名を伏せた案件情報を掲載する
  2. 買手候補が案件を探し、興味があれば売手に連絡する
  3. 秘密保持契約を結び、詳しい情報をやり取りする
  4. 面談や条件の交渉を行う
  5. 合意できれば、契約を結んで引き継ぎを行う

サイトによっては、交渉や契約の段階で、提携する専門家のサポートを受けられる仕組みが用意されていることもあります。

仲介会社との違い

売却の進め方を検討する社員
 

マッチングサイトと仲介会社は、何が違うのですか?

 
 

いちばんの違いは、買手探しや交渉を誰が行うかです。仲介会社は専門家が買手を探して交渉を進めますが、マッチングサイトでは売手が自分で買手とやり取りするのが基本です。

 
 

自分で動くか、専門家に任せるかの違いなんですね!

 
比較項目M&AマッチングサイトM&A仲介会社
買手の探し方売手が案件を掲載し、買手からの連絡を待つ仲介会社が買手候補を探して打診する
交渉売手が自分で行うのが基本仲介会社が間に入って調整する
手数料比較的安いことが多い成功報酬などで高くなることが多い
向いている規模小規模な会社・個人事業中小企業〜中堅企業
売手の手間多い少ない
買手の幅サイトの登録者に限られる仲介会社のネットワークによる

M&Aマッチングサイトのメリット

 

マッチングサイトを使うメリットは何ですか?

 
 

手数料を抑えられること、多くの買手候補に情報を見てもらえること、自分のペースで進められることが主なメリットです。

 
 

費用を抑えたい小さな会社には、魅力的ですね!

 

手数料を抑えられる

マッチングサイトは、仲介会社に比べて手数料が安く設定されていることが多く、売手は登録や掲載が無料のサイトもあります。売却価格が小さい案件では、仲介会社の最低報酬額が負担になることがあるため、費用を抑えられるのは大きなメリットです。

多くの買手候補に情報を見てもらえる

インターネット上に案件を掲載するため、地域や業種を問わず、多くの買手候補に情報を見てもらえる可能性があります。思いがけない業種の会社や、個人の買手から連絡が来ることもあります。

自分のペースで進められる

案件の掲載や買手とのやり取りを自分で行うため、交渉の相手やスケジュールを、自分の判断で決めることができます。

M&Aマッチングサイトのデメリット

 

反対に、マッチングサイトの難しいところはどこですか?

 
 

交渉や手続きを自分で進める手間がかかること、専門的な知識が必要になること、買手の見極めが難しいことが主なデメリットです。

 
 

安さの代わりに、自分で背負うことが増えるんですね!

 

売手の手間が大きい

案件情報の作成から、買手候補とのやり取り、条件の交渉、契約の準備まで、売手が自分で進める部分が多くなります。本業を続けながら対応するのは、大きな負担になることがあります。

専門的な知識が必要

会社の価値の考え方や、契約書の内容、デューデリジェンスへの対応など、M&Aには専門的な知識が必要です。知識が不十分なまま進めると、不利な条件で契約してしまうおそれがあります。

買手の見極めが難しい

インターネット上では、さまざまな買手候補とやり取りすることになります。買手が本当に買収する資金や意思を持っているのか、会社や従業員を大切にしてくれる相手なのかを、自分で見極める必要があります。

情報管理に注意が必要

会社名を伏せていても、掲載する情報の内容によっては、同じ業界の人に会社が特定されてしまうことがあります。

マッチングサイトが向いている会社・向いていない会社

 

自分の会社は、マッチングサイトと仲介会社のどちらが向いていますか?

 
 

売却価格が小さく、事業の内容がシンプルな会社はマッチングサイトが向いています。一方、ある程度の規模があり、従業員や取引先が多い会社は、仲介会社のサポートを受けたほうが安心です。

 
 

会社の規模や事情によって、合う方法が違うんですね!

 

マッチングサイトが向いている会社

  • 売上や利益の規模が小さく、売却価格も小さい
  • 個人事業や、小規模な店舗・ウェブサイトなどの事業
  • 事業の内容がシンプルで、引き継ぎの手続きが少ない
  • 経営者自身が、ある程度M&Aの知識を持っている、または学ぶ時間がある

仲介会社が向いている会社

  • 売上の規模が数億円以上あり、売却価格も大きい
  • 従業員や取引先が多く、引き継ぎに配慮が必要
  • 株主が複数いる、借入金や個人保証があるなど、整理すべきことが多い
  • 本業が忙しく、M&Aの交渉に時間をかけられない
  • 条件の交渉や契約に不安がある

マッチングサイトを利用するときの注意点

 

マッチングサイトを使う場合、特に気をつけることはありますか?

 
 

会社が特定されない情報の出し方、秘密保持契約を結んでから詳しい情報を出すこと、契約の前に専門家に確認してもらうことが大切です。

 
 

自分で進める分、守りもしっかり固めておきたいです!

 

会社が特定されない情報にする

案件情報を掲載するときは、地域を広めに書く、数字に幅を持たせるなどして、会社が特定されないように注意しましょう。

秘密保持契約を結んでから詳しい情報を出す

買手候補から連絡があっても、すぐに会社名や詳しい財務情報を伝えるのではなく、秘密保持契約を結んでから開示しましょう。

契約の前に専門家に確認してもらう

マッチングサイトで相手が見つかった場合でも、株式譲渡契約などの最終契約を結ぶ前には、弁護士や税理士などの専門家に内容を確認してもらうことをおすすめします。

買手の情報を確認する

買手がどのような会社や個人なのか、買収の資金をどのように用意するのか、買収後にどのように事業を運営するつもりなのかを、しっかり確認しましょう。

マッチングサイトと仲介会社の使い分け

マッチングサイトと仲介会社は、どちらか一方だけを選ぶものではありません。たとえば、次のような使い分けも考えられます。

  • まずは仲介会社に相談して、会社の価値の目安や売却の見込みを知る
  • 小規模な事業はマッチングサイトで、会社全体の売却は仲介会社で、と分ける
  • マッチングサイトで相手が見つかったあと、交渉や契約の部分だけ専門家にサポートを依頼する

ただし、仲介会社と専任契約を結んでいる場合は、ほかの方法で買手を探すことが制限されることがあるため、契約の内容を確認しておきましょう。

M&Aマッチングサイトでよくある質問

 

マッチングサイトについて、ほかにも気になることがあります。

 
 

「マッチングサイトで本当に売れるのか」「売手にも費用はかかるのか」といったご質問をよくいただきます。

 
 

どちらも、まさに知りたかったことです!

 

マッチングサイトで、本当に会社は売れますか?

小規模な会社や個人事業を中心に、マッチングサイトを通じて成約する事例は増えています。ただし、案件の内容や条件によっては、なかなか買手が見つからないこともあります。一定期間で反応がない場合は、仲介会社への相談も検討しましょう。

掲載した情報は、誰でも見られるのですか?

多くのマッチングサイトでは、会社名を伏せた概要の情報は登録した買手候補が見られる一方で、会社名や詳しい財務情報は、売手が許可した相手にだけ開示される仕組みになっています。どこまでの情報が誰に見えるのかは、サイトによって異なるため、掲載する前に確認しておきましょう。

買手と条件が折り合わなかったら、どうすればいいですか?

マッチングサイトでは、売手が自分で交渉するため、条件の調整が難しい場面もあります。交渉が行き詰まった場合は、サイトの専門家サポートを利用したり、仲介会社に相談したりして、第三者の視点を入れることも検討しましょう。

売手にも費用はかかりますか?

サイトによって異なります。売手の登録や掲載は無料で、成約したときに手数料がかかる仕組みのサイトもあれば、売手にも手数料がかかるサイトもあります。利用する前に、手数料の仕組みを必ず確認しましょう。

自社に合った方法で、納得のいく売却を

M&Aマッチングサイトは、インターネット上で売手と買手が直接出会える仕組みで、手数料を抑えながら多くの買手候補に情報を届けられることがメリットです。一方で、交渉や手続きを自分で進める手間がかかり、専門的な知識も必要になります。

会社の規模や事情、自分がかけられる時間をふまえて、マッチングサイトと仲介会社のどちらが合うかを判断し、必要に応じて使い分けることが大切です。

株式会社つなぐコンサルティングが運営する「M&A一括見積の窓口」では、会社の売却や事業承継を検討している経営者様向けに、M&A仲介会社の一括見積もりサービスを提供しています。

「自社にはどの方法が合うのか、まずは仲介会社の意見を聞いてみたい」とお考えの方は、ぜひM&A一括見積の窓口にご相談ください。